化粧品に求められる効果 ③
化粧品に求められる効果の3回目(最終回)です。
④抗シワ作用
シワは、角質の水分量の低下と、真皮の網状構造の弾力低下によって出来ます。
弾力性は、年齢とともに確実に低下しますが、紫外線にあたることで、より低下が大きくなります。
シワをもたらす真皮構造の変化には、次の4つのポイントがあります。
1.笑う、顔をしかめるなどの物理的な筋肉の動きの繰り返しによる疲労変性
2.紫外線の照射による直接的な変性
3.活性酸素生成による変性
4.真皮組織を作り出す細胞の加齢による活性低下
●代表的抗シワ成分
レチノール、オリザノール、乳酸、コラーゲン、ヒアルロン酸、ビタミンC、ビタミンE
⑤抗ニキビ作用
ニキビは、毛穴に皮脂や角質が詰まった状態と毛穴の周辺で炎症が起きている状態のことをいいます。
主な原因は下記の3つです。
1.皮脂の過剰な分泌
2.毛穴の入り口が異物によりふさがっている
3.毛穴の中の皮膚常在菌が活性化
また、これらの原因には、次のような理由が考えられます。
1.疲れ、性ホルモンバランスの乱れ、便秘などの身体的、生理要因およびストレスなどの精神的要因。
2.皮脂分泌力、角化力、免疫力などの肌生理要因
3.食生活、美容環境などの生活環境要因
●代表的抗ニキビ作用成分
ビタミンC(安定化ビタミンC)、グリチルリチン酸2K、オウゴンエキス、オウバクエキス