葉酸の必要性! その2
今日も「葉酸の必要性」についての追加です。
■どうすれば葉酸をたくさん摂れるの?
葉酸は、ほうれん草などの葉もの野菜や果物、豆類、レバーなどに多く含まれています。
でも、葉酸は水に溶けやすく、熱に弱いビタミンです。
野菜を多く食べるように気をつけていても、料理をしている間に葉酸はどんどん失われてしまいます。
(調理による栄養損失は約50%以上とも言われています)。
野菜をたくさん食べても葉酸を十分に摂取できないくらいなので、野菜やレバーをあまり食べていない人、
バランスの悪い食生活をしている人にいたっては、よほど意識しない限り、ほとんど葉酸を摂ることが
できずにいるといっても過言ではないでしょう。
また、最近では、野菜そのものに含まれる栄養価が減ってきているという現実を踏まえると、
現代の日本人にとって、葉酸はサプリメントを上手に活用して摂取するのがもっとも手軽で、
簡単な方法と言えそうです。
●葉酸400μgを摂るのに必要な食品の量(例)
・ほうれん草 1束(200g) ・ レバー 150g ・バナナ 10本 ・ひまわりの種140g
■葉酸の摂りすぎの心配はないの?
サプリメントで葉酸を摂るというと、摂りすぎを心配する方もいるかもしれません。
厚生労働省の基準によれば、葉酸の摂取上限値は、1日1000μg(1mg)ですが、葉酸の摂り過ぎ
による明らかな健康障害というのは報告されていません。
また、調理による栄養損失や吸収が良くないことなどを考えると通常の食事に加え、
サプリメントを利用したとしても、摂取上限を超えることを意識しなくてもよさそうです。
また、葉酸はビタミンB群のひとつで水溶性のビタミンなので、体内で余った分は、
腎臓から尿の中に排出されて、体の外にでてしまいます。
※葉酸を摂取上限値以上に摂取すると、ビタミンB12欠乏症による「巨赤芽球性貧血」
が発見しにくくなるということが知られていますが、若い女性ではめったに見られないため、
あまり問題にする必要なないようです。
■葉酸の働き
葉酸は妊婦さんには、必須の栄養素ですが、妊婦さんだけに必要な栄養素ではありません。
葉酸には、主に次のような素晴らしい働きがあります。
1.遺伝物質であるDNAやRNAを構成している核酸の合成に不可欠
遺伝子を形成するDNAやRNAを構成しているのが核酸です。この核酸を作り出すのに
必要な栄養素が葉酸なのです。
妊娠初期には、細胞分裂が盛んなので、核酸がしっかりと機能を果たす必要があります。
2.赤血球の合成
赤血球は血液中にある成分で、酸素を全身に運ぶ役割があります。
赤血球の寿命は短く120日ほどしかないので、常に新しい赤血球を作り出す必要があります。
葉酸は赤血球を作り出すのに必要な栄養です。
3.アミノ酸(グリシン、セリン、メチオニン)の合成やたんぱく質の生成・促進作用
分解したアミノ酸から新たに細胞を作り出し、成長を促します。(胎児の成長に関与)
4.ホモシステイン(肉を食べると血液中に蓄積して動脈を攻撃する物質)を減らす。
ホモシステインを減少させることで、心臓病、動脈硬化、脳卒中を予防する効果が期待
できるといわれています。
5.皮膚の粘膜の強化
皮膚をハリとツヤのある健康な状態に保ちます。
6.口内粘膜の強化